社外取締役の責任限定契約(弁護士 寺澤政治)


 社外取締役の任務懈怠責任(会社法423条1項の責任)について、責任限定契約により賠償責任額を限定する方法について説明します(2009/12/5)。


リストマーク 定款の変更

■ 定款において、社外取締役との間で責任額を限定する契約を締結できる旨の定めを設けておく必要がある。
 社外取締役の任務懈怠責任(会社法423条1項の責任)について、責任限定契約によって責任額の限定を行う場合は、あらかじめ、定款において、社外取締役との間で責任額を限定する契約を締結することができる旨の定めを設けておく必要があります(会社法427条1項)。
 したがって、定款に以下の規定(例)を設ける定款変更を行います。なお、この定款変更の議案を株主総会に提出する場合には、監査役の同意を要します(同条3項)。
第○条
 当会社は、会社法第427条第1項の規定により、社外取締役との間に、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結することができる。ただし、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令の定める最低責任限度額とする。
 「法令の定める最低責任限度額」は、社外取締役の場合は、報酬等の2年分とされています(同425条1項、会社法施行規則113条ないし115条)。


リストマーク
責任限定契約の締結

■ 社外取締役との間で責任限定契約を締結する。
 サンプル集に責任限定契約書を掲載しましたので、参考にしてください。



リストマーク 限定される責任の種類

■ 責任限定契約により限定できる責任は任務懈怠責任である。
 利益相反取引を自己のために行った取締役の責任は無過失責任とされており、免除されません(会社法428条)。また、違法な剰余金の分配(会社法462条1項)や株主の権利行使に対する利益供与(会社法120条)の責任は、特別法定責任とされており、責任限定契約による責任限定の対象外となります。
 


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